Le Chevalier du Lion d'Or

ル・シュバリエ・デュ・リオンドールで起こる日々の出来事・・・
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小さな不安
 

「マリカさん!! 何度言ったら解るんですか!!
やめてくださいその様な口調と姿勢をするのは!!」

「ご、・・・ごめんなさいでゲスぅ・・・ナオミさんん・・・」

「・・・そんな言葉遣いとポーズで誤られても。

反省の色ゼロですね」

「はっ! つ、つい、でゲス・・・!」

「どうやら、より実践的な教育が必要なようですね・・・?」

「クッ、クライド様のお部屋を掃除してくるでゲス〜!!!」

「あ、こら待ちなさいマリカさんっ!!!」






・・・はぁ、・・・やっと撒いた。



「あのメイド長、なんて形相で追いかけてくるのかしら。流石に驚いたわ」


怪しく構えたナオミから本能的に即座に逃げ出し、大分遠くまで逃げてきた。
周囲を確認して邪魔な眼鏡を外した。

相変わらず地味で目立たないこの完璧な演技には我ながら感心するわね。
誰一人として私を怪しいなんて思わないじゃない?

大窓に近づいて外を覗くと、よく整備された庭が見える。
その中心でじゃれあってるのは・・・メイベルとヒューイね。仲良しだこと。
 ヒューイも諦めが悪いわね。先が思いやられるわ。



「・・・・・」


住人たちのある程度の把握なんて、そう困難なことじゃなかった。むしろ私には容易いくらい。

彼が・・・クライドが始めようとしている事を、わたしはただ支え、見守るだけ。

・・・正直、本当に先が思いやられるのはあいつだわ。
表向きは不真面目で遊び人。女ったらしで・・・ 言い出したらきりがない。

バカみたいな信念を通そうとする。

長男ダニエルは正反対で生真面目でお堅い。クライドのこと大嫌いだし。
三男アルヴァは・・・まだまだ子ども。純粋にも程があるくらいね。すぐに騙されそう。褒めてるのよ?
四男エミールは歳の割に頭が切れるし冷静沈着。物腰が柔らかいから敵も少なそうね。

こう見ると、あの兄弟はそりゃ相容れない、って思うわ。


でも私は知ってる。
あいつが誰より・・・。誰よりも、




「・・・・・・やめた」


大きなため息をつく。


なに、余計なこと考えてるのかしら。
わたしはただ、わたしのすべきことを全うするだけよ。

やれやれ・・・、あまり姿が見えないと怪しく思われて仕舞うわね・・・


胸元に下げてあった眼鏡を手に取って掛け直した。


「見つけたわよマリカさん!!」

「!!  げ! ナオミさんでゲス!!!」


突然の背後からの怒声に驚いて振り返ると、
箒を片手に仁王立ちのナオミがいたもんだから
あわてていつもの地味マリカに切り替えた。




「げ、とはなんですか! クライド様のお部屋の掃除はどうしたんですか!?」

「いいい今からやってくるでゲス〜〜!!!」




さて、パーティに向けて大忙しだわ。

| メイド マリカ・アルシア・レヴァイン | 02:01 | comments(0) | - |
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