Le Chevalier du Lion d'Or

ル・シュバリエ・デュ・リオンドールで起こる日々の出来事・・・
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mathématiques


 卓上の書類の束の一つを取り上げ、目を通す。

そうそうたる顔ぶれの名前の羅列。

古くからのお付き合いで、仲も親しいよく知った名前から

付き合いこそ長いものの、便宜上だけの名前もある。



ほぼ全て、招待状へのお返事も頂いている。
来月のパーティーの準備も、順調。
ヘンリーさんとナオミさんのおかげね…

今のうちに、ダニエル様のご公務の書類を、片付けておかなくては。

別の書類を取り合げ、ファイルにしまう。
廊下へ出ると、廊下の向こうに見慣れた顔が見える。

この時間に、このあたりでお姿を見かけるのは、珍しい。
いつもは…
なるべく、顔を合わせないようにと、まるで避けているようなのに……



ふと、さっき見た、名前の羅列が頭を過ぎる。

あのリストを見たとき、あの方は何ておっしゃられたかしら。
きっと、全く違うことをお考えになられたのでしょうね…

数学の学術書よりも、短調に並べられた文字。

けれど、数式のように、きちんと意味のある名前…

ダニエル様のご意志で、選び出された、意味のある……

そう…



気がつくと、あの方の姿は消えていた。
それと同時に、どこか身勝手な安堵を感じる。



お二人がお顔を合わせずに済むのなら…

ダニエル様の、苦しそうなお顔を少しでも見なくていい…


けれど……
このままでは……

ダニエル様……




| 秘書 ブリジット・マリヴォンヌ・サルトル | 06:34 | comments(0) | - |
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