Le Chevalier du Lion d'Or

ル・シュバリエ・デュ・リオンドールで起こる日々の出来事・・・
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rêverie


「ああ、いけない」

卓上の時計を見て、思わず呟く。

気づけば、もうこんな時間……
来週には大きなパーティーを控えて、以前にも増して忙しい。
片付けた端から、増えていく仕事を片付けていると、つい時間を忘れてしまう。

あと半刻ほどで、ダニエル様がお帰りになる。
そうしたら次は…


ダニエル様も、お忙しいご様子……
お身体を壊されないかしら。
このところ、だいぶ冷え込んできているし、心配だわ。
お帰りになられたら、ヒューイさんにお願いして体の温まる、レモンジンジャーティーを淹れていただこうかしら。
…メーベルさんの方が、良いかしら…


ああ、そうね。

ダニエル様がお帰りになる前に、閲覧していただく書類をまとめて、もう一度確認しておきましょう。

それから…


ふと

一枚の紙に目が止まる。


『経過報告』

……工程は、順調。
一部に若干の遅れもあるが、来月末には終了の予定。



ああ……


書類を取り上げ、自分のファイルにしまう。
まだ、どなたかにお見せするものではない。

けれど、これが終わったら……

小さく、ため息をつく。


「ダニエル様……

本当に……このままで、よろしいのですか……」


届くはずのない声は、
静かに部屋の中で消えていった。

 
| 秘書 ブリジット・マリヴォンヌ・サルトル | 16:30 | comments(0) | - |
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