Le Chevalier du Lion d'Or

ル・シュバリエ・デュ・リオンドールで起こる日々の出来事・・・
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Brother


 あのパーティーの日以来、殆ど部屋から出ていない…。


……


あの日、ヴィヴィアン姉様とダニエル兄様の婚約を聞いて、
新しい門出を祝って乾杯をと、皆で集まっていた。

急な婚約、当事者であるヴィヴィアン姉様でさえ、
その時初めて知って戸惑っていた。
他の人達も同様に、急に知らされた事で戸惑ってはいたが
めでたい事であるという事で、喜んでいた者もいた。


しかし、そんな祝いの席に響いたナオミの悲鳴。
それは、父上の異変を知らせるものだった。


アルヴァ兄さんが覚束ない足取りで現れて…

取り乱して、父上が血を吐いて倒れたって…

それからは、よく覚えていない…


……


ただ、P. J. L…そう、

『貴方はカッコーの巣の上で、私はカッコーの巣の下で、共に同じ道を行かん…P. J. L…』

コナーから受け取ったカードの、彼なのではないかと思うと怖くて…。

父上があんな事になったのは、僕のせいなのではないかと思うと、
皆に会いづらくて。

皆、そんな事は知らないし、
知っていたとしても、責めたりはしない人達だってわかっているけれど…。


……



ダニエル兄様なら、何て言うかな…
幼い頃はよく一緒にいたけれど、最近は仕事で忙しいらしく、
あまり会っていないから、正直、わからない…。

クライド兄様なら…
きっと、お前は何も心配するなって言ってくれるのかなぁ…。

アルヴァ兄さんは…
あの時、自分の事で一杯で
兄さんが必死に訴えてきたのに、答えられなくて…
今更、何を言えばいいのかわからないけれど
一度、アルヴァ兄さんの部屋に行こう。
心配…だもの。


15年間一緒だった…

兄弟

だものね…。


例え、真実と違っても
ずっと一緒だったという事は変わらない。


でも、だからこそ
兄様達に嘘をつき続けるのが辛い。
このまま、ここにいていいのか不安になる程に。


「誰か教えてよ…僕は、どうすればいい?…助けてよ。」


ベッドの上で小さく座って
そう、呟くと
そっと、胸元のロケットペンダントを握りしめた。
| 四男 エミール・ファビウス・ドーソン | 06:09 | comments(0) | - |
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